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そう痒症改善剤「TRK-820」の北米におけるライセンス契約締結について
(2011年10月14日、当社と東レとの共同発表)

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 東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺 昭廣、以下「東レ」)と田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、社長:土屋 裕弘、以下「田辺三菱」)は、本日、東レが開発した新規そう痒症改善剤「TRK-820」(東レ開発番号、一般名:ナルフラフィン塩酸塩)について、北米におけるそう痒症に対する独占的開発と販売に関するライセンス契約を締結しました。


 TRK-820は、オピオイドκ(カッパ)受容体に対する選択性の高い作動薬で、日本において、血液透析患者におけるそう痒症改善剤「レミッチ®カプセル 2.5μg」(製造販売元:東レ、販売元:鳥居薬品株式会社、提携:日本たばこ産業株式会社)として2009年3月より販売されています。また、慢性肝疾患に伴うそう痒症、アトピー性皮膚炎に伴うそう痒症についても現在、臨床開発が進行しています。


 今回両社は、そう痒症の中でも、まず日本で実績のある血液透析におけるそう痒症を対象に北米における臨床開発を開始することで合意しました。
 血液透析患者におけるそう痒症は、炎症などを伴わない全身性の強い痒みで、一般的なかゆみの原因物質であるヒスタミンの関与が少ないことが知られています。痒みの強い患者さんでは、痒みのために十分な睡眠がとれず、生活の質(QOL=Quality of Life)の低下が問題とされるだけでなく、掻破による皮膚炎、感染症など全身症状悪化のひとつの要因ともなっています。この痒みは、抗ヒスタミン薬など従来の痒みに対する治療薬では十分に抑えられないことが知られており、北米においても有効な薬剤の開発が期待されています。


 田辺三菱は、本剤を導入することにより、北米における腎疾患領域の開発パイプラインを拡充するとともに、本剤の早期の上市をめざし、臨床開発を積極的に推進いたします。
 東レは、田辺三菱の北米における腎疾患領域強化策に基づき、TRK-820がグローバル製品として大型化することを期待しております。


 なお、TRK-820の詳細な特長などは別紙の通りです。


<別紙>

 1.そう痒症とは
 特定の病気や背景を原因として強い痒み症状を示す状態をいいます。強い痒みを示す原疾患としては、慢性腎不全、胆汁うっ滞性肝硬変をはじめとする慢性肝疾患、アトピー性皮膚炎などが挙げられます。


 2.TRK-820の特長
 TRK-820は、オピオイドκ(カッパ)受容体に選択的に結合して作動活性を示し、従来の止痒薬(抗ヒスタミン薬など)とは異なるメカニズムを有する新規化合物です。TRK-820は抗ヒスタミン薬などでは抑えられなかった中枢性の痒みを抑えることが可能であり、血液透析患者における既存治療では効果が不十分な痒みに有効性を示します。また、血液透析患者の生活の質(QOL=Quality of Life)向上に大きく貢献するものと考えています。


 3.オピオイド受容体について
 受容体とは細胞膜等に存在し、各種生理活性物質を特異的に認識して結合し、生体反応の引き金を引く部分です。受容体は体内に多種類存在し、その種類によって結合できる化合物や、結合後あらわれる薬理作用が全く異なってきます。オピオイドも受容体に結合して反応を示す薬物の1つであり、その受容体がオピオイド受容体です。オピオイド受容体の発見当初は、受容体は1種類であると考えられていましたが、その後の学問の進歩により現在ではμ(ミュー)、δ(デルタ)、κ(カッパ)の大きく3種類の受容体に分類できることがわかっています。


 4.作動薬とは
 受容体を標的にする薬は、作動薬と拮抗薬に分けられます。作動薬はその受容体を活性化もしくは刺激して、細胞の活動を増減する反応を誘発します。

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