労働慣行 ダイバーシティの推進

多様な人材の活躍

当社グループでは、ダイバーシティ&インクルージョンの考え方を経営戦略の1つと位置付け、その考え方を、「Diversity Promotion Circle」として整理し、取り組みを進めています。
この「Diversity Promotion Circle」は、多様な人材を活かして成果を最大化することを目的として、会社は「多様な人を活かすための人材育成」を行い、「多様な人が働きやすい」制度や仕組みを整え、「多様な人に機会を提供」する、管理職は、多様なメンバーを活かして成果を最大化するダイバーシティマネジメントを実践し、従業員一人ひとりが「相乗効果を生み出す」ことを表現しています。
多様性については、顕在化した多様性(性別、性自認・性的指向(LGBT※1を含む)、年齢、経歴、国籍、障がいの有無、育児・介護による時間制約など)と潜在している多様性(知識・スキル・経験、価値観・考え方など)の両方について、その違いを楽しみ、違うまま活かしていくことで成果を最大化することをめざしています。
2018年度には、ダイバーシティ推進の意義やLGBTをテーマとした、全従業員が対象のeラーニングによるコンプライアンス研修や部課別研修を実施しました。三菱ケミカルの常務執行役員であり、同社でダイバーシティ推進を担当する中田るみ子さんを講師に迎え、全職制を対象とする講演会「ダイバーシティ:人材の多様を強みにする経営のために」も開催しました。また、昨年度に引き続き、介護セミナーやライフイベント前世代の女性がキャリアを考えるWWW研修(WWW: Win-Win Womanの略)も実施しました。さらに、仕事とプライベート両面での充実を部下に奨励する、いわゆる“イクボス”関連施策として、「イクボス宣言」を記載する三角札の配布や社内の優良事例を表彰する「イクボスアワード」の開催を通じて、男性の育児参画や育休取得の意識醸成を図りました。
制度面では、懲戒処分対象にハラスメント関連の行為を追加するなど、就業規則の改定を行いました。具体的には、セクハラにはLGBTなどの性的指向、性自認に基づく差別や嫌がらせを含むこと、マタハラ※2・パタハラ※3も懲戒処分対象になることなどを明文化し、コンプライアンスガイドブックやハラスメント防止ガイドブックを通じて周知しています。
さらに、2018年度には、LGBT支援を目的とした相談窓口を設置しました。引き続きLGBT当事者への理解と支援を表明するアライ(ALLY)ステッカーも配布しています。採用に関しては採用時エントリーシートから性別記入欄を廃止し、ジェンダーやLGBTに配慮しています。
こうした取り組みの結果として、任意団体「work with Pride」による職場におけるLGBTの取り組み評価指標である「PRIDE指標」において2018年度SILVERを、公益財団法人日本生産性本部が主催する第3回「女性活躍パワーアップ大賞」優秀賞を、厚生労働省が実施する「イクメン企業アワード2018両立支援部門」において特別奨励賞を、それぞれ受賞することができました。
なお、当社は2016年に女性活躍推進法に基づく最高ランクの「えるぼし※4」認定を、2017年に大阪市より「大阪市女性活躍リーディングカンパニー※5」最高ランクの二つ星および「イクメン推進企業」の認証を取得しています。

  • ※1LGBTとは、L:レズビアン、G:ゲイ、B:バイセクシュアル、T:トランスジェンダーという4つの言葉の頭文字を取った言葉であり、セクシュアルマイノリティの総称。
  • ※2マタニティーハラスメントの略。女性が出産・育児をきっかけに職場で嫌がらせを受けること、不当な扱いを受けること。
  • ※3パタニティーハラスメントの略。マタハラに相対する言葉で、育児に積極参加をする男性へのハラスメントのこと。
Diversity Promotion Circle
当社キャラクター「たなみん」のアライステッカー
PRIDE指標のSilverロゴ
イクメン企業アワード特別奨励賞ロゴ
※4「えるぼし」認定

この認定制度は、2016年4月1日に始まったもので、女性活躍推進に関する行動計画を都道府県労働局に申請した企業のうち、取り組み状況が優良な企業を厚生労働大臣が認定するものです。

「えるぼし」認定
※5「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」認定

この認定制度は、女性にとって働きやすい環境の整備に積極的に取り組む企業等を、大阪市が一定の基準に則り認定するものです。

「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」認定

女性従業員の2等級以上および管理職への登用率

女性従業員の2等級以上および管理職への登用率

係長級に相当し、専門的あるいは指導的役割を担う。

障がい者活躍の支援

障がい者雇用の促進

当社グループは障がい者雇用に積極的に取り組み、多くの職種において職域開発を行ってきました。
2017年4月に設立した当社特例子会社である「田辺パルムサービス株式会社」において、2018年度に8人の障がい者を採用したものの、同年度に定年退職などもあったため、2018年3月末の当社グループでの雇用率は2.12%となり、2018年4月から引き上げられた法定雇用率2.2%には達しませんでした。なお、2019年4月には、田辺三菱製薬において1人、田辺パルムサービスにおいて2人の障がい者を採用しました。
当社グループでは、今後も障がい者が活躍できる職場を整備するとともに、これまで以上に活き活きとして働ける環境づくりを促進しながら、採用についても積極的に進めていきます。

障がい者雇用率

障がい者雇用率

当社グループとしての障がい者雇用率。2014~2016年度は単体。

田辺パルムサービス株式会社の入社式
丁寧で正確な業務は皆さんに喜ばれています。

働きやすい環境づくり

当社では、聴覚障がいのある従業員の業務支援ツールとして、音声認識アプリ「UDトーク」を導入しています。話した言葉をリアルタイムに文字化することにより、会議や研修などの場でも円滑なコミュニケーションが図れるようサポートしています。「UDトークの導入で、会議にも参加しやすく仕事の幅が広がりました」と好評です。これからも障がいにとらわれない働きやすい環境づくりを推進していきます。

UDトークを活用した社内の会議

働き方改革の取り組み

当社グループ(国内)では、ライフイベントと仕事との両立支援制度の充実、柔軟な勤務制度の導入などを通じ、多様な人材が多様な働き方で活躍することを支援しています。

柔軟な勤務制度

従来より、コアタイムなしフレックスタイム制度、企画業務型・専門業務型裁量労働制度、テレワーク(在宅)勤務制度など、従業員の柔軟な働き方と生産性向上に資する制度の充実に取り組んできました。2018年度は、がんサバイバーや、不妊治療など、仕事と治療の両立を支援するために、治療を必要とする従業員が利用できる短時間勤務制度や治療休暇を導入しました。

ライフイベントと仕事の両立支援制度

~「プラチナくるみん」認定を取得~

法定を大きく上回る育児・介護支援制度を整備し、妊娠・出産・育児・介護といったライフイベントと仕事を安心して両立できる環境を整えています。配偶者が妊娠~出産までの期間に取得できる配偶者出産時特別休暇(プレパパ休暇)や、育児休業の最初の5日間の有給化(男女とも)、男性の育児休業(イクパパ休暇)取得促進など、男性が積極的に育児参加できる環境整備を引き続き進めています。その一環として、多様な働き方を率先し、多様な部下をマネジメントできる「イクボス」を増やす取り組みも行ってきました。これらの取り組みの結果、次世代育成支援対策推進法に基づく「基準適合一般事業主」(くるみんマーク)に、2007年以降、6期連続で認定されています。また、2019年7月、育児支援および働き方改革の取り組みが評価され、「プラチナくるみん」認定を取得しました。これからも、従業員一人ひとりが自らの能力を十分に発揮し、いきいきと働くことができる職場環境を整備していきます。

「プラチナくるみん」認定制度は、子育てサポート企業として厚生労働大臣の「くるみん」認定をすでに受けた企業のうち、より高い水準の取り組みを行っている企業が認定されるものです。

くるみん認定マーク
プラチナくるみん認定マーク
【第7次行動計画】

「多様な働き方、多様な人材の活躍」実現をめざした取り組みを実行していくため、次のように行動計画を策定する。

1.計画期間

2018年4月1日から2021年3月31日まで

2.内容

目標1
私傷病短時間制度(不妊治療にも利用可)を新設する。(目標を達成するための方策と実施時期)
・2018年10月~ 私傷病短時間制度の新設のため、社内規則の改訂と社内周知
目標2
休息時間を確保するための施策を実施する。(目標を達成するための方策と実施時期)
・2018年10月~ 勤務間インターバル等、休息時間を確保するための施策の実施と社内周知
目標3
年次有給休暇取得を促進するため、その方策を実施する。(目標を達成するための方策と実施時期)
・2018年5月~ 有給休暇取得奨励日の設定と周知

育児休業・育児短時間勤務制度使用実績

当社グループ国内

2018年度実績:
育児休業277人、育児短時間122人

育児休業使用実績は、当該年度の新規育児休業取得者数

育児休業・育児短時間勤務制度使用実績

介護休業・介護短時間勤務制度使用実績

当社グループ国内

2018年度実績:
介護休業0人、介護短時間2人

育児休業・育児短時間勤務制度使用実績

有給休暇取得率

当社グループ国内

2018年度実績:
取得日数14.5日、取得率68%

育児休業・育児短時間勤務制度使用実績

健全な労使関係の構築

当社グループは、組合結成の自由と団体交渉権を含む従業員の権利を尊重しています。労働組合とは労働協約を締結し、組合員の労働条件や権利を保障しています。労働組合加入率は2019年3月末時点で72.3%です。当社グループでは、定期的に経営懇談会を開催し、会社から経営方針を伝えるとともに、会社の状況に関する情報の共有・相互理解を深めています。また、労働諸条件や人事制度見直し等の個別の課題については経営協議会や各種労使委員会などで協議・意見交換を行い、働きやすい労働環境の実現をめざしています。