CSO(Chief Sustainability Officer)メッセージ

経営課題としてサステナビリティの向上に取り組み、 社会から信頼され続ける企業をめざします。

田辺三菱製薬グループは、「医薬品の創製を通じて、世界の人々の健康に貢献します」という企業理念のもと、患者さんが必要としている革新的な医薬品を創製し、提供することが社会に果たすべき責務であると考えています。当社は2020年3月に、三菱ケミカルホールディングス(MCHC)の完全子会社として新たなスタートを切りました。グループ内での連携を強化することで、MCHCがビジョンとして掲げる「KAITEKI」の実現にもこれまで以上に貢献していく所存です。

CSO

当社グループでは、持続的な成長に向けて7つのマテリアリティ(重要課題)を特定しています。特定に際しては、当社グループが定めるコード・オブ・コンダクトに加え、MCHCが掲げるKAITEKIのMOS指標、SDGs(持続可能な開発目標)との関連性を整理しました。なかでもSDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」は、当社グループの事業ミッションそのものでもあり、最重点目標として取り組んでいます。2019年度は、これらマテリアリティごとに設定した指標による取り組み状況のモニタリングを開始しました。

マテリアリティ「①新たな価値を持つ医薬品・医療サービスの創製」に関しては、デジタル技術を活用した、診断や治療の効率化につながるサービスの開発に取り組んでいます。たとえば、ある病気の確定診断を受けた患者さんたちの過去の処方箋やバイオマーカー、診療記録などの情報を解析することで、疑いのある患者さんの発症リスクや予後を予測するというものです。こうした早期発見や早期治療が可能になれば、先進諸国における共通の課題である医療費による財政圧迫の解決にも寄与すると考えています。
また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として、連結子会社であるメディカゴ社が、ワクチンの開発、臨床試験を進めています。そのほか、田辺三菱製薬では、 感染後の治療および重症化抑制に関して既存薬の効果を検証しています。
今後も独自の医薬品・サービスを通じて、患者さんだけでなく、そのご家族、医療関係者、地域社会など、幅広いステークホルダーに価値をお届けできるよう努め、健康寿命延伸への貢献をめざします。

マテリアリティ「④倫理的で公正・誠実な事業活動」について当社グループでは、グローバル体制における各国の従業員一人ひとりが、高い倫理観を持ち、公正かつ誠実な行動をとるために、グローバルガバナンス体制の構築を推進しています。また、世界に約700の 関係会社を持つMCHCとも連携し、各国でのガバナンスおよびコンプライアンスの強化に取り組んでおり、グローバルガバナンスの向上を継続的に進めてまいります。

マテリアリティ「⑥従業員の健康と多様性の尊重」に関しては、従来より、健康経営と働き方改革に関する取り組みに力を入れてきました。コロナ禍においても大きな混乱なく事業活動を継続することができましたが、今回の事態をきっかけに新たに浮き彫りになった課題もあり、制度的な見直しなどを一層加速していきます。

2020年度は、現中期経営計画の最終年度であり、新たな中期経営計画を策定する重要な年となります。同計画については、2030年度からのバックキャストの観点から2025年度のあるべき姿を設定し、マテリアリティやそのモニタリング指標に関する目標を盛り込むことも検討しています。また、サステナビリティに関する社内の意識向上もさらに推進する予定です。

田辺三菱製薬グループは、これらの取り組みを通して、これからも国際創薬企業としての責任を果たし、社会から信頼され続ける企業をめざします。

常務執行役員
Chief Sustainability Officer

田中 栄治