田辺三菱製薬のニュースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者等への情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

ニュースリリース メディカゴ社 エボラ抗体の代替製法の開発に関する米国政府との契約締結について

2015年2月25日

 田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:三津家 正之)は、このたび、当社連結子会社であるメディカゴ社(Medicago Inc., 本社:カナダ・ケベック市 CEO:アンディ・シェルドン)が、同社の植物によるタンパク質産生および精製技術を用いたエボラ抗体の代替製法の開発について、米国保健福祉省傘下の公的機関であるBiomedical Advanced Research and Development Authority(以下BARDA)との間で契約を締結し発表しましたので、お知らせします。

 国際社会にとって大きな脅威となったエボラ出血熱に対して、有効な治療法、医薬品、ワクチン等は未だ存在せず、新規の治療法が待ち望まれています。このような状況の中、マップ・バイオファーマシューティカル社(Mapp Biopharmaceutical Inc., 本社:米国サンディエゴ)が開発中のZMappはエボラ出血熱に対する治療手段として期待されています。この度、メディカゴ社は、植物を用いたタンパク質産生、抽出、精製に関する独自技術が米国政府に認められ、本契約ではZMappに用いられているエボラ抗体の代替製法を検討し、生産性拡大にむけたプロセスの開発および非臨床試験用抗体の製造を行っていきます。

参考資料:メディカゴ社リリース(和訳)

メディカゴ社 エボラ抗体の代替製法の開発に向けて
米国保健福祉省と契約締結

カナダ ケベック(2015年2月24日)----- 植物を用いたワクチンおよび治療法の開発・製造に関するリーディングカンパニーであるメディカゴ社は、このたび、米国保健福祉省(U.S. Department of Health and Human Services: HHS)の生物医学先端研究開発局(Biomedical Advanced Research and Development Authority: BARDA)から、マップ・バイオファーマシューティカル社のZMappと同等の効果を有することが期待されるエボラウィルスに対する3種のモノクローナル抗体について、タスクオーダーを受領しましたことをお知らせします。

メディカゴ社は、ヒト以外の霊長類での試験用に、これらの抗体をカナダ・ケベック市の施設で製造します。抗体のうち2種類はカナダ公衆衛生庁(Public Health Agency of Canada: PHAC)により見出されたものです。この要求は、2014年12月22日にBARDAから求められたTask Order Request(TOR)から生じたものであり、メディカゴ社とアメリカ国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency: DARPA)との間における数量不確定型契約(ID/IQ)の一部です。

エボラウィルス撲滅に対する国際的な取り組みへの参画

メディカゴ社は、エボラウィルス撲滅に対する国際的な取り組みに喜んで参画します。メディカゴ社は、これらエボラ抗体がZMappと同等の効果を有することを示すつもりです。

メディカゴ社のCEOであるアンディ シェルドンは次のように述べています。「メディカゴ社は2009年にH1N1型、2013年にH7N9型インフルエンザの候補ワクチンを製造し、その生産基盤が国際的緊急事態やパンデミックに対し重要な可能性を有することを示してきた。世界の国々はパンデミックインフルエンザやエボラウイルスのような脅威にさらされ続けていくだろう。我々は、これら脅威に素早く対応し、高い生産能力と貯蔵能力により世界中で貢献できると確信している。」
予備検討の結果では、メディカゴ社の技術がエボラ抗体を早く大量に製造し、世界規模に供給できる可能性が示されました。

なお、本TORは、連邦調達規則(FAR 16.505(b)(1))に従い、DARPAとのID/IQを締結した4者が競い合うことを許可しています。メディカゴ社のID/IQは、2012年12月に裁定されました。

メディカゴ社について
メディカゴ社は、世界的な感染症に幅広く対応する新規ワクチンや治療用タンパク質を開発するバイオ製薬会社です。メディカゴ社は、独自のVLPと製造技術に基づき、高い効果を有し競争力のあるワクチンや治療用タンパク質を供給することに注力しています。
メディカゴ社の技術は、スピードとコストの面で競合する他の技術を凌いでおり、遺伝子配列の同定から約一カ月で試験用製品を開発することが出来ます。これは、迅速な予防接種や治療を可能にし、そして世界的に十分な量を供給できる可能性を有しています。
BARDAについて
米国生物医学先端研究開発局(BARDA)は、アメリカ保健福祉省の事前準備対応次官補局(Assistant Secretary for Preparedness and Response: ASPR)にあり、公衆衛生上の緊急事態の際、必要なワクチン・医薬品・治療法・診断薬の開発および購入するためのアプローチを提供する機関です。
  • この資料は、メディカゴ社が2015年2月24日(現地時間)に公表したリリースを日本語に翻訳したものです。参考資料として添付しておりますので、内容および解釈につきましては英語が優先されます。英語版はhttp://www.medicago.com/をご参照ください。

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