田辺三菱製薬のニュースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者等への情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

ニュースリリース 既存治療で効果不十分な中等症から重症の潰瘍性大腸炎に対する「ステラーラ®」の適応追加承認を取得

2020年3月25日

 田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:三津家 正之)は、ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・フウリガン、以下「ヤンセン」)が、本日、ヒト型抗ヒトIL-12/23p40モノクローナル抗体製剤「ステラーラ®」(一般名:ウステキヌマブ(遺伝子組換え))について、点滴静注製剤で「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」および皮下注製剤で「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を効能又は効果として、製造販売承認事項一部変更承認を取得しましたのでお知らせします。

 田辺三菱製薬は、ヤンセンと日本におけるステラーラ®のコ・プロモーション契約を締結しています。本契約に基づき、ヤンセンは日本におけるステラーラ®の製造販売元として田辺三菱製薬にステラーラ®を供給し、国内での流通は田辺三菱製薬が担います。また、医療従事者への情報提供活動については、田辺三菱製薬とヤンセンの両社が共同で実施します。

 ステラーラ®は、炎症性腸疾患に深くかかわるIL(インターロイキン)-12およびIL-23を阻害することにより消化管の炎症を抑制します。なお、本剤の点滴静注製剤は「中等症から重症の活動期クローン病の導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」、皮下注製剤は「既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬」および「中等症から重症の活動期クローン病の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」として日本で承認されています。

 田辺三菱製薬は、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)の領域において、クローン病の適応では「レミケード®」、「ステラーラ®」、潰瘍性大腸炎の適応では「レミケード®」、「シンポニー®」、「ステラーラ®」を展開することで、同領域における基盤を戦略的に強化し、患者さんのQOL向上と治療に貢献していきたいと考えています。

「ステラーラ®」(ウステキヌマブ)の製品概要
製品名 ステラーラ®皮下注45mgシリンジ ステラーラ®点滴静注130mg
一般名 ウステキヌマブ(遺伝子組換え)[JAN]
効能・効果 既存治療で効果不十分な下記疾患
尋常性乾癬、関節症性乾癬
中等症から重症の活動期クローン病の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
中等症から重症の活動期クローン病の導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
用法・用量(尋常性乾癬、関節症性乾癬) 通常、成人にはウステキヌマブ(遺伝子組換え)として1回45mgを皮下投与する。初回投与及びその4週後に投与し、以降12週間隔で投与する。
ただし、効果不十分な場合には1回90mgを投与することができる。
-
用法・用量(クローン病/潰瘍性大腸炎) ウステキヌマブ(遺伝子組換え)の点滴静注製剤を投与8週後に、通常、成人にはウステキヌマブ(遺伝子組換え)として90mgを皮下投与し、以降は12週間隔で90mgを皮下投与する。なお、効果が減弱した場合には、投与間隔を8週間に短縮できる。 通常、成人には、ウステキヌマブ(遺伝子組換え)として、導入療法の初回に、以下に示す用量を単回点滴静注する。
患者体重 投与量
55kg以下 260mg
55kgを超える85kg以下 390mg
85kgを超える 520mg
製造販売承認日 2011年1月21日 2017年3月30日
製造販売一部変更承認年月日
2017年3月30日
2020年3月25日
製造販売一部変更承認年月日
2020年3月25日
薬価基準収載日 2011年3月11日 2017年5月24日
発売日 2011年3月14日 2017年5月24日
薬価 445,131円/筒 193,123円/瓶
製造販売元 ヤンセンファーマ株式会社
販売元 田辺三菱製薬株式会社

効能・効果追加による

潰瘍性大腸炎について
潰瘍性大腸炎は、原因不明の慢性炎症性腸疾患です。日本における患者数は,219,700人1とされ、男女比は1:1で性差はないと報告されています2。青年後期および成年初期に診断されることが最も多く3、日本での発症年齢のピークは男性で20~24歳、女性では25歳~29歳です2。下痢、直腸出血、体重減少、腹痛、発熱などの症状がみられ、強直性脊椎炎等の大腸炎性関節炎がみられる場合もあります4。また、生涯にわたり慢性的な寛解と増悪を繰り返す特徴があり、患者さんの約15%は、入院を要する急性発作を発現します5
参考文献

1. 厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」2016

2. 潰瘍性大腸炎(指定難病97). 難病情報センター. http://www.nanbyou.or.jp/entry/62, (参照2019-2)

3. Loftus EV Jr. Clinical epidemiology of inflammatory bowel disease: incidence, prevalence, and environmental influences. Gastroenterology. 2004;126(6):1504-17.

4. Stenson WF. Inflammatory bowel disease. In: Goldman l, Bennett, JC, editors. Cecil Textbook of Medicine, 21st ed. Philadelphia (PA): WB Saunders Co; 2000. p.722-9.

5. Willert RP, Lawrance IC. Use of infliximab in the prevention and delay of colectomy in severe steroid dependant and refractory ulcerative colitis. World J Gastroenterol. 2008 Apr;14(16):2544-9.

ニュース2020年に戻る

このサイトでは、より良いコンテンツの提供を目的にクッキーを使用しています。サイトの閲覧を続けることでクッキーの使用に同意したことになります。
プライバシーポリシー