田辺三菱製薬のニュースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者等への情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

ニュースリリース シンポニー®(ゴリムマブ)の在宅自己注射による潰瘍性大腸炎治療の新たな選択肢のお知らせ

2020年4月1日

 田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:上野 裕明)は、ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・フウリガン、以下、ヤンセン)と日本国内でコ・プロモーションを実施している、ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤「シンポニー®皮下注 50mg シリンジ(以下、シンポニーシリンジ)」及び「シンポニー®皮下注50mgオートインジェクター(以下、シンポニーオートインジェクター)」(ともに一般名:ゴリムマブ(遺伝子組換え))について、本日、中等症から重症の潰瘍性大腸炎治療においても、在宅自己注射が保険適用になることをお知らせします。

 日本においてシンポニーシリンジは、2011年7 月に「既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)」の効能・効果で、2017 年3 月に「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の改善及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」の効能・効果で、それぞれ承認されました。2018 年4 月には、関節リウマチ治療におけるシンポニーシリンジの自己注射が保険適用され、2019年3月には、シンポニーオートインジェクターが、シンポニーシリンジと同様の効能・効果で承認されました。

 2020年4月からは、潰瘍性大腸炎治療においても、従来の定期的な通院による院内注射に加え、シンポニーシリンジ及びシンポニーオートインジェクターの二種類の剤型において、在宅自己注射も可能となります。患者さんの日々の生活に応じた、治療選択肢の広がりが期待されます。

 なお、シンポニーシリンジ及びシンポニーオートインジェクターによる在宅自己注射は、医師が妥当と判断した患者さんにおいてのみ可能です。医療従事者と患者さん及びそのご家族等が相談した上で、患者さんに最も適した治療を行うことが必要です。

 田辺三菱製薬は、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)の領域において、クローン病の適応では「レミケード®」、「ステラーラ®」、潰瘍性大腸炎の適応では「レミケード®」、「シンポニー®」、「ステラーラ®」を展開することで、同領域における基盤を戦略的に強化し、患者さんのQOL向上と治療に 貢献していきたいと考えています。

製品概要
製品名 シンポニー®皮下注50mgシリンジ シンポニー®皮下注50mgオートインジェクター
一般名 ゴリムマブ(遺伝子組換え)[JAN]
効能・効果 既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)
中等症から重症の潰瘍性大腸炎の改善及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
用法・用量

関節リウマチ
メトトレキサートを併用する場合
通常、成人にはゴリムマブ(遺伝子組換え)として50mgを4週に1回、皮下注射する。なお、患者の状態に応じて1回100mgを使用することができる。
メトトレキサートを併用しない場合
通常、成人にはゴリムマブ(遺伝子組換え)として100mgを4週に1回、皮下注射する。

潰瘍性大腸炎
通常、成人にはゴリムマブ(遺伝子組換え)として初回投与時に200mg、初回投与2週後に100mgを皮下注射する。初回投与6週目以降は100mgを4週に1回、皮下注射する。

製造販売承認日 2011年7月1日 2019年3月8日
製造販売一部変更承認年月日:
2017年3月30日
薬価基準収載日 2011年9月12日 2019年5月29日
発売日 2011年9月16日 2019年5月29日
薬価 119,252円/筒 119,709円/キット
製造販売元 ヤンセンファーマ株式会社
販売元 田辺三菱製薬株式会社

効能・効果及び用法・用量追加による

シンポニー(ゴリムマブ)について
シンポニー(ゴリムマブ)は、ヤンセン・バイオテック社(旧:セントコア社)で開発されたヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤です。炎症の主要な原因物質の一つと考えられているTNFα(ヒト腫瘍壊死因子α)の働きを抑え、関節リウマチ及び潰瘍性大腸炎の症状を改善します。
潰瘍性大腸炎について
潰瘍性大腸炎は、原因不明の慢性炎症性腸疾患です。日本における患者数は、219,700人1とされ、男女比は1:1で性差はないと報告されています2。青年後期及び成年初期に診断されることが最も多く3、日本での発症年齢のピークは男性で20~24歳、女性では25歳~29歳です2。下痢、直腸出血、体重減少、腹痛、発熱などの症状がみられ、強直性脊椎炎等の大腸炎性関節炎がみられる場合もあります4。また、生涯にわたり慢性的な寛解と増悪を繰り返す特徴があり、患者さんの約15%は、入院を要する急性発作を発現します5
コ・プロモーション契約について
田辺三菱製薬株式会社は、ヤンセンと日本におけるシンポニーのコ・プロモーション契約を締結しています。本契約に基づき、ヤンセンは日本におけるシンポニーの製造販売元として田辺三菱製薬にシンポニーを供給し、国内での流通は田辺三菱製薬が担っています。また、医療従事者への情報提供活動については、ヤンセンと田辺三菱製薬の両社が共同で実施しています。

参考文献

1. 厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」2016

2. 潰瘍性大腸炎(指定難病97). 難病情報センター. http://www.nanbyou.or.jp/entry/62, (参照2019-2)

3. Loftus EV Jr. Clinical epidemiology of inflammatory bowel disease: incidence, prevalence, and environmental influences. Gastroenterology. 2004;126(6):1504-17.

4. Stenson WF. Inflammatory bowel disease. In: Goldman l, Bennett, JC, editors. Cecil Textbook of Medicine, 21st ed. Philadelphia (PA): WB Saunders Co; 2000. p.722-9.

5. Willert RP, Lawrance IC. Use of infliximab in the prevention and delay of colectomy in severe steroid dependant and refractory ulcerative colitis. World J Gastroenterol. 2008 Apr;14(16):2544-9.

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