田辺三菱製薬のニュースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者等への情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

ニュースリリース ALS治療薬エダラボン 経口剤「ラジカット®内用懸濁液2.1%」発売のお知らせ

2023年4月17日

 三菱ケミカルグループの田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役:辻村明広、以下「当社」)は、「ラジカット®内用懸濁液2.1%」(一般名:エダラボン、以下「ラジカット内用懸濁液」)について、筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:ALS)を適応症として、2023年3月15日に、薬価基準に収載されたことを受け、本日4月17日に発売いたしました。

 「ラジカット内用懸濁液」は、ALS治療薬であるエダラボン点滴静注製剤(日本製品名:「ラジカット®注30mg」および「ラジカット®点滴静注バッグ30mg」)と同一有効成分を含む経口剤(内用懸濁液)です。
 「ラジカット内用懸濁液」は、1日に1回5ミリリットルを経口投与する薬剤です。

 これまで、日本におけるエダラボンの投与経路は点滴静注に限られていました。田辺三菱製薬グループは、注射による痛みや投与のための通院・入院など、ALS患者さんの治療にかかる負担を軽減するため、経口投与できる内用懸濁液を新たなALS治療の選択肢として、開発しました。
 2022年5月12日にRADICAVA ORS®(米国製品名)が承認された米国においては、これまでの注射による負担が軽減されたことや、経管投与もできるという利点を評価いただいています*。

 田辺三菱製薬グループは、日本においてもALS患者さんの治療負担軽減を実現した「ラジカット内用懸濁液」を新たな治療選択肢としてお届けしてまいります。

* https://www.mt-pharma.co.jp/news/2023/info230317.html


「ラジカット®内用懸濁液2.1%」の製品概要

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販売名 ラジカット®内用懸濁液2.1%
一般名 エダラボン
効能・効果 筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制
用法・用量 通常、成人に1回5mL(エダラボンとして105mg)を空腹時に1日1回経口投与する。
通常、本剤投与期と休薬期を組み合わせた28日間を1クールとし、これを繰り返す。
第1クールは14日間連日投与する投与期の後14日間休薬し、第2クール以降は14日間のうち10日間投与する投与期の後14日間休薬する。
包装 ボトル:35mL(橙)、50mL(緑)
薬価 35mL 96,316.50 円
50mL 137,595.00 円
製造販売承認日 2022年12月23日
薬価基準収載日 2023年3月15日
発売日 2023年4月17日
製造販売元 田辺三菱製薬株式会社

筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:ALS)について

ALSは、運動神経が選択的に変性・脱落し、四肢、顔、呼吸筋等の全身の筋力低下と筋萎縮が進行的に起こる原因不明の神経変性疾患です。人種や民族的背景に関連なく、発病率は10万人に2人程度と言われています。

エダラボンについて

田辺三菱製薬が創製したフリーラジカル消去剤であり、脳梗塞急性期の治療薬として2001年4月に厚生労働省から承認され、国内ではラジカット®の製品名で販売しています。 ALSの適応症については、エダラボン点滴静注製剤が2015年6月に日本、同年12月に韓国、2017年5月に米国、2018年10月にカナダ、2019年1月にスイスなど、現在11か国で承認されています。
ALSを適応症とするエダラボン経口懸濁剤は2022年5月に米国、同年11月にカナダで承認されています。

ラジカット®内用懸濁液2.1%について

ラジカット®内用懸濁液2.1%の承認取得のために実施された臨床試験のうち、主要な2試験は以下の通り。


MT-1186-J03試験
エダラボン内用懸濁液2.1%とエダラボン注射剤の薬物動態を比較した第1相試験

Hidetoshi Shimizu, Yukiko Nishimura, Youichi Shiide, et al.
Bioequivalence Study of Oral Suspension and Intravenous Formulation of Edaravone in Healthy Adult Subjects
Clinical Pharmacology in Drug Development 2021;10(10):1188-1197

MT-1186-A01試験
エダラボン内用懸濁液2.1%の長期(48週)の安全性、忍容性を主要評価項目として評価した国際多施設共同非盲検第3相試験

Angela Genge, Gary L. Pattee, Gen Sobue, et al.
Oral edaravone demonstrated a favorable safety profile in patients with amyotrophic lateral sclerosis after 48 weeks of treatment
Muscle & Nerve.2023;67:124-129


お問い合わせ先

三菱ケミカルグループ コーポレートコミュニケーション本部 大阪コーポレートコミュニケーション部
TEL:06-6205-5119

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