田辺三菱製薬のニュースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者等への情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

ニュースリリース 抗CD19抗体薬物複合体であるMT-2111についてリツキシマブと併用する国際共同第3相臨床試験に日本も参画

2023年10月25日

三菱ケミカルグループの田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役:辻村明広、以下「田辺三菱製薬」)は、このたび、MT-2111(一般名:loncastuximab tesirine、Zynlonta®、以下「本剤」)について、自家造血幹細胞移植不適の二次治療以降の再発または難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(以下「r/r DLBCL」)患者を対象とした国際共同第3相臨床試験(LOTIS-5、NCT04384484)に、日本でも参画しましたのでお知らせします。

本剤はファーストインクラスとなる抗CD19抗体薬物複合体であり、2021年4月に米国食品医薬品局(FDA)より、2つ以上の全身療法を受けた成人のr/r DLBCL患者に対する単剤療法として米国で迅速承認を取得しました。田辺三菱製薬は2022年1月に、本剤の日本における開発および商業化に関するライセンス契約をADC Therapeutics SA.(以下「ADCT社」)と締結し、日本にて、r/r DLBCL患者を対象として単剤療法の第1/2相臨床試験を実施中です。

LOTIS-5試験は、r/r DLBCL患者を対象に、本剤とリツキシマブの併用療法を化学療法であるR-GemOx療法(リツキシマブ、ゲムシタビン、オキサリプラチンの併用療法)と比較する国際共同第3相臨床試験です。

田辺三菱製薬は、これまでに培った研究開発力を活かして、アンメットメディカルニーズに応える研究開発に取り組んでおり、がんに苦しむ患者さんへ新たな治療選択肢をお届けできるよう努めてまいります。


MT-2111(一般名:loncastuximab tesirine、ADCT社製品名:Zynlonta®)について

Zynlonta®はCD19を標的とする抗体薬物複合体(ADC)です。Zynlonta®はがん細胞の細胞膜上に発現するCD19に結合すると細胞内に取り込まれ、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)の遊離によって抗腫瘍効果が期待できる薬剤です。
Zynlonta®は2つ以上の全身療法後に再発または難治性(r/r)となる大細胞型B細胞リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・非特定型[DLBCL, NOS]、低悪性度リンパ腫からの形質転換DLBCLおよび高悪性度B細胞リンパ腫を含む)患者の治療薬として米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得した薬剤です。米国の承認は海外臨床第2相試験の成績に基づいており、本試験には1次治療に難治の患者、前治療すべてに難治の患者、ダブルヒット/トリプルヒットのDLBCL患者、Zynlonta®投与前に造血幹細胞移植およびCD19を標的としたCAR-T療法を受けた患者など、広範な患者(前治療歴中央値:3)が組み入れられています。本適応は、FDAでは迅速承認、EUでは条件付き承認されており、検証試験における臨床的ベネフィットの評価が条件となっています。
Zynlonta®は現在、他の抗悪性腫瘍薬との併用療法で、他のB細胞性リンパ腫および早期治療ラインの治療選択肢として開発中です。

ADC Therapeutics SAについて

ADC Therapeutics SA(ADCT社)は、抗体薬物複合体(ADC)の分野におけるグローバルリーダーかつパイオニアであり、血液がんおよび固形癌の患者さんの治療においてパラダイムシフトを起こすべく、独自のピロロベンゾジアゼピン(PBD)を搭載したADC技術を推進しています。
CD19を標的としたZynlonta®(loncastuximab tesirine-lpyl)は、2つ以上の全身療法後に再発または難治性(r/r)となるびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療薬として、FDAによる迅速承認および欧州委員会による条件付き承認を受けました。Zynlonta®は、他の抗悪性腫瘍薬との併用療法としても開発中です。ADCT社は Zynlonta®に加え、複数のADCを臨床および前臨床で開発中です。
ADCT社はスイス ローザンヌに本社を置き、英国ロンドン、米国サンフランシスコ・ベイエリアおよびニュージャージー州にも事業所を有しています。詳細はホームページをご参照ください。

https://adctherapeutics.com/

Zynlonta®は同社の登録商標です。

お問い合わせ先

三菱ケミカルグループ コーポレートコミュニケーション本部 大阪コーポレートコミュニケーション部 TEL:06-6205-5119

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