マネジメント 研究開発倫理

研究段階での動物実験における倫理的配慮

新薬の研究では、臨床試験を実施する前の基礎研究段階において、医薬品としての有効性と安全性を確認するための動物実験が必要とされています。当社では「動物実験等の適正な実施に関する要領」を定め、第三者評価機関である公益財団法人ヒューマンサイエンス振興財団動物実験実施施設認証センターから認証を受けた横浜事業所に加えて、2019度よりAAALAC※1国際認証を受けた湘南事業所の動物実験施設で、動物実験を実施しています。社内に動物実験委員会を設置し、動物実験の立案および実施にあたっては、実験計画の適正性、科学的合理性、4Rの原則※2に則っているかという3つの観点で実験計画を審査し、動物福祉に配慮しています。

  • ※1AAALAC Int. : Association for the Assessment and Accreditation of Laboratory Animal Care International(国際実験動物管理公認協会)
  • ※2動物実験の国際原則である3R(Replacement:代替法の利用、Reduction:使用動物数の削減、Refinement :苦痛の軽減を中心とする実験の洗練)に加え、研究者の責任(Responsibility)を加えた原則

研究倫理審査委員会の取り組み

より有効で安全な医薬品を創製するために、患者さんから提供いただいた試料(組織や細胞など)や情報(診療情報など)を用いる創薬研究の重要性が高まってきています。このような研究の実施にあたっては、適切なインフォームド・コンセント、試料提供者の負担の軽減、個人情報の保護など、倫理的に十分な配慮が必要です。
当社では、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(文部科学省、厚生労働省)」に準拠した倫理審査委員会として「ヒト組織研究等倫理審査委員会」を設置し、研究計画の倫理的妥当性や科学的合理性を慎重に審査しています。審査の公正性・中立性を確保するために社外の方にも委員として加わっていただき、さまざまな意見を尊重して適正な審査が可能な体制としています。また、文部科学省・厚生労働省が設置する研究倫理審査委員会報告システムを通じて、委員名簿、委員会諸規定および議事の概要を公表し、透明性の確保に努めています。

臨床における人権・生命倫理への配慮

当社は、実施するすべての臨床試験において、ヘルシンキ宣言の精神をもとに定められたICH-GCP(医薬品の臨床試験の実施に関する基準)を遵守しています。また、患者さんの自由意志による同意(インフォームド・コンセント)のもと、実施国の法令や社内基準および治験実施計画書に従って試験を実施することにより、被験者の人権の保護、安全の保持および福祉の向上に対する配慮が何よりも優先されるよう取り組んでいます。
治験の実施に先立ち、倫理に精通した社外の委員や医学専門家を含む検討会で治験実施計画書を検討することにより、それらの倫理的、科学的妥当性が確保されるよう努めています。
また、治験管理システムにより、臨床試験が適正に実施されていることを確認するとともに、適切に監査を実施し、臨床試験データが信頼できることを保証する体制を整えています。