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労働安全衛生マネジメント

当社グループでは、職場における労働災害の未然防止や従業員の健康増進および快適な職場環境形成の促進を図るため、厚生労働省が示している「労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)に関する指針」に準じたマネジメントシステムを運用しています。
各事業所で安全衛生目標を達成するための計画を立案し、安全衛生活動(KYT(危険予知訓練)、ヒヤリ・ハット、職場巡視等)や定期的なリスクアセスメントによる職場の潜在リスクの洗い出しとリスク低減対策を実施しています。また、外部講師を招聘し、講演会やエクササイズを開催するなど従業員の健康増進を図っています。
なお2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響により働き方が大きく変わり、テレワークでの勤務形態が増え、一般にはコミュニケーション不足等が指摘されておりましたが、当社グループではオンラインの活用や上司・同僚との積極的なコミュニケーション推奨により、以前と変わることなく従業員の安全の確保と心身の健康管理を行いました。

労働安全衛生推進体制

当社グループの事業所では、従業員の安全・健康の確保と快適な職場環境の形成を推進する体制として、安全衛生委員会を設置し、毎月1回開催しています。同委員会は、総括安全衛生管理者(事業所長、工場長)、安全管理者、衛生管理者、産業医のほか、会社側と労働組合側からそれぞれ選出された委員で構成しています。

委員会では、安全衛生活動報告や従業員の労働災害・健康障害防止および健康増進などに関する重要施策について審議しています。委員会での報告・審議事項は、各部署単位などで開催される安全衛生会合を通じて、全従業員に伝達しています。

労働安全衛生への取り組み

当社グループでは、地球環境保護への貢献と、従業員が健康でいきいきと安全で快適に働ける職場の実現をめざし、EHS(環境・安全衛生)に関する取り組みを強化し、推進しています。
特に、事業活動における従業員の安全確保はすべてに優先される事項です。労働災害の未然防止には、環境安全マネジメント力を維持・強化するとともに、職場において一人ひとりの業務に対するリスク感度を向上させることが重要であり、現場力(自発的・自律的解決力)の強化に努めています。
2020年度は、国内グループ全事業所における休業度数率を0.30以下にすることを目標に、さまざまな施策に取り組みました。結果として、休業災害の発生件数は、国内事業所で1件、海外工場で2件となり、国内グループ全事業所での休業度数率は0.12となりました。昨年度は転倒に起因する事故が多かったため、従業員の転倒防止をはじめとする安全に対する意識の強化に努めていきます。また、国内請負会社についても労働災害状況を管理しており、2020 年度の国内請負会社の休業度数率は0.00でした。
今後も災害ゼロにむけて、さらに実効性の高い教育、設備面・作業面のリスク低減活動を継続し、三菱ケミカルグループ全体で推進している「KAITEKI」の実現に取り組んでいきます。

主な取り組み
安全教育の取り組み

新型コロナウイルス感染症の影響により、リモートによるオンライン研修で実施

  • 法令・労働者遵守義務講習会
  • 安全衛生講習
  • KYT研修(危険予知訓練)
  • ヒューマンエラー防止セミナー
  • 体感教育
  • 静電気講習会
  • 国内外の事業所で発生した労働災害やヒヤリ・ハットなどの情報や再発防止策の共有
労災再発/未然防止の取り組み
  • 「テレワークにおける働き方ハンドブック」の発行・社内周知
  • 国の行事・イベントに紐付けた安全情報(社内過去事例も含む)の社内周知
  • 営業部門における車両事故対策の展開
  • オフィス部門や出張・通勤時に発生する転倒災害事例や再発防止策の共有

テレワークにおける働き方ハンドブック:本ハンドブックは、テレワーク勤務においても従業員の安全の確保と心身の健康が維持されることを目的として作成しております。

休業度数率

休業度数率
  • 休業度数率:
    100万延べ実労働時間あたりの休業災害による死傷者数(通勤災害を除く)。
  • 集計期間:
    当社グループは4月~翌年3月、医薬品製造業平均および製造業平均は1月~12月
  • 集計範囲:
    当社グループの国内全事業所
  • 総労働時間:
    2016年度は、工場、研究所については正社員、嘱託社員、派遣社員、パートタイマーを集計対象とし、工場勤務者は主に実労働時間(一部拠点は就業時間/日×営業日数×人員数+時間外労働時間より算出)、研究所勤務者は就業時間/日×営業日数×人員数より算出。2016年度より集計範囲に加えた本社・支店・営業所は正社員、嘱託社員、派遣社員を対象とし、実労働時間より算出。
    2017年度および2018年度は、正社員、嘱託社員、派遣社員を対象とし、一部拠点を除いて、正社員および嘱託社員は実労働時間、派遣社員は就業時間/日×営業日数×人員数より、一部拠点については、就業時間/日×営業日数×人員数+時間外労働時間より算出。
    2019年度以降は、正社員、嘱託社員(一部パート社員含む)および派遣社員を対象とし、正社員および嘱託社員は実労働時間、派遣社員は就業時間/日×営業日数×人員数より算出。

化学物質の安全管理

当社グループでは、医薬品を含め多くの化学物質を取り扱う企業として、「化学物質取り扱い指針」をはじめとする化学物質関連の社内規則を制定し、その中で適正な化学物質の取り扱いを定めています。
そこでは、「危険・有害性」と「人や環境へのばく露」の両面から潜在的なリスクを事前に評価(化学物質のリスク評価)し、化学物質の入手から保管・運搬、使用、廃棄のあらゆる段階にわたり、リスクの管理、低減措置を計画的に実施することで、化学物質に係る事故や災害の未然防止に努めています。
また「化学物質取り扱い指針」では、有害物質による環境汚染、事故・健康被害、火災・爆発などに対する予防・緩和措置なども明記し、全事業所のすべての従業員が、労働安全・衛生・防災活動に継続的に取り組み、その浸透・定着に向けた活動を続けています。
さらに、化学物質に関する教育・研修や安全監査の実施により、法令を遵守し、適正な化学物質の管理に努めていきます。

保安防災

当社グループでは、各事業所において保安事故の未然防止に取り組んでいます。リスクを抽出・洗出し、優先順位を付け、除去・低減策を検討したうえで、次年度の設備投資計画に反映させることで不安全な施設や設備の改善を図っています。

従業員の健康管理

健康経営の取り組み

当社グループは、2016年4月に、「MTPCグループ健康方針」を定めました。この方針に従って従業員の健康に関わる活動を有効かつ適切に推進しています。
2017年度から社内の禁煙推進を図り、社内全時間禁煙、敷地内禁煙、就業時間中の喫煙の取り決めについて就業規則への明記等を実施してきました。2020年度は、各組織のトップから禁煙推進メッセージの配信、非喫煙者(禁煙者含む)へのインセンティブ事業を展開し、喫煙率低下を図っています。
また2017年度に導入したICTを活用した健康支援プログラム「i2Healthcareによるサポートプログラム」を通して、従業員一人ひとりの健康維持・増進のための支援、健康意識の向上、健康職場の風土醸成に取り組み、より一層健康経営を推進していきます。

田辺三菱製薬株式会社の略称

MTPCグループ健康方針
  1. 1私たちは、世界の人々の健康に貢献するために自らが健康であるように努めます。
  2. 2私たちは、一人ひとりが自らの能力を十分に発揮し、いきいきと働くことができる職場づくりを進めます。

社会からの評価

2020年度は、経済産業省が推進する「健康経営優良法人~ホワイト500~」(大規模法人部門)に5年連続で認定を受けました。当社グループは、「経営理念・方針(明文化・社内浸透)」「制度・施策実行(リスク保有者限定施策)」「制度・施策実行(限定しない施策)」「評価・改善(各種施策の結果把握・効果検証)」の4つの項目で業種トップ、さらに「制度・施策実行(リスク保有者限定施策)」については全業種トップの評価を受けました。

従業員のワーク・ライフ・バランスの実現

当社グループは、従業員が心身の健康を維持し、ワーク・ライフ・バランスの取れた充実した人生を送るために、「過度の長時間労働の防止」と「確実な休暇の取得」を健康経営実現のための重要施策のひとつに位置付けています。
従業員の健康は会社にとって重要な財産であり、働き方が大きく変革する時代にあっても、従業員一人ひとりが健康で活力に満ちた毎日を送ることが新しいアイディアの創出やモチベーション向上、エンゲージメントの深化につながるものと考え、2021年度もTM運動を国内グループ全体で展開していきます。

2021年度TM運動~3つのTM~
  • 管理監督者を含む、当社国内グループ全体

2021年度は「3つのTM」を実現することで、1人当たりの年間総労働時間を3%削減することを最終目標として掲げ、各取り組みを展開していきます。

  1. 長時間労働の削減(Time Management)
    夜間早朝および休日の作業・メール送付の原則禁止、週1回以上の定時終業日の設定(金曜日を推奨)、長時間労働者の個別フォローや各拠点における労使での時間外労働状況確認などを実施することで、年間360時間超の時間外労働者数の前年比15%減をめざします。
  2. 適切な休息の確保(Time Making)
    引き続き有給休暇取得率70%(15日)以上を目標に、取得を促進するための施策として、職制は率先垂範で15日の取得を必達とし、加えて一斉年休(年2日)や有給休暇取得奨励日(年5日)の設定、未取得者の個別フォローなどに取り組んでいきます。また、従業員の健康維持の観点より勤務間インターバル制度遵守を徹底し、除外規定を除く未達者2%以下をめざすとともに、除外規定時(海外との会議等)でのインターバル確保も引き続き啓発していきます。
  3. 柔軟な働き方の推進(Telework Mixed)
    新型コロナウイルス感染症の収束後も定常的なテレワークの活用をめざすためテレワーク実施率30%目標を設定し、多様で柔軟な働き方の支援とオフィススペースの有効活用をめざします。

2020年度TM運動実績

時間外労働が年間360時間超の長時間労働者数(管理監督者を含む)は、前年度比では微増となっているものの、2016年度と比較すると大幅減少(約74%減)を維持しています。また、有給休暇取得率は目標の70%以上を達成しました(70.7%)。テレワーク実施率は、新型コロナウイルス感染症の影響により働き方が大きく変わり、グループ全体の年間平均実施率は52.9%と当初目標の10%を大きく上回りました。

年間360hr超人数
有給休暇平均取得率

メンタルヘルス対応強化

メンタルヘルス疾患の予防と早期発見のため、セルフケアとして、国内グループ全従業員対象のeラーニングを実施し、ストレスへの対処・気付きを促しています。また新入社員メンタルヘルス研修ではストレスについての基礎知識を学び、社内外の相談窓口を周知することで早めの対応を推奨しています。ラインケアでは、新任職制にターゲットを絞って研修を実施し、マネージャー層の理解を深めています。さらに、いきいきと働くことができる職場をつくるために、ストレスチェックの組織分析結果をさまざまなサーベイ結果と多面的に照らし合わせて検証することで、本質的な課題を把握するよう努めています。また、これらの課題を各部門・国内関係会社の人事担当にフィードバックし、意見交換することで各職場の取り組みの強化につなげています。

  • ラインケアとは、日頃の職場環境の把握と改善、部下の相談対応など管理監督者が行うケア

生活習慣病予防対策強化

健康経営の取り組みの一環として、2017年度に ICTを活用した健康支援プログラム「i2Healthcareによるサポートプログラム」を導入し、希望する当社グループ従業員(海外勤務者含む)にウェアラブルデバイスを配布しています。ウェアラブルデバイスによって、歩数、距離、消費カロリー、心拍数、睡眠の質といったデータが収集・蓄積され、自身の活動量を可視化することで健康に役立てています。また、健康保険組合と協働でウェアラブルデバイスを活用したウォーキングキャンペーンを開催し、オンラインでセミナーやイベントを実施して、テレワークでの働き方変化による運動不足の改善に取り組みました。
その他、がん検診の受診率向上を呼びかけ、人間ドックを定期健康診断として代用することを推奨しています。また、がんになった従業員が退社を余儀なくされることなく、安心して働き続けられるよう、2018年度に両立支援制度を導入し、従業員が安心して治療と仕事を両立できる環境を整備しています。

社会からの評価

従業員が行うスポーツ活動の支援や促進に向けた取り組みを実施している企業を認定する「スポーツエールカンパニー」(スポーツ庁)に2年連続で認定されました。

従業員へのがん予防対策の取り組みに対し、がん対策推進企業アクション(厚生労働省委託事業)が選定する「令和二年度がん対策推進優良企業」の認定を受けました。

新たな取り組み(マッサージルームの開設)

2020年9月、健康経営の取り組みと障がい者雇用の一環として、本社にマッサージルームを設置しました。あん摩マッサージ指圧師の国家資格免許を持つ視覚障がいのある従業員が施術を行っています。従業員から、「マッサージ後は、非常にリフレッシュして仕事に打ち込めます」「職場で待ち時間なくマッサージを受けることができ、大変助かっています」などの感想が寄せられ、大変好評です。

マッサージルームでの施術の様子

従業員の意識調査

従業員一人ひとりの仕事に対する思いや職場環境などを総合的に把握し、経営諸施策につなげていくことを目的として、2011年度より国内グループを対象とする従業員意識調査を実施しています。2019年度は、従業員の思いを把握する指標として「持続可能なエンゲージメント」を設定し、海外グループ会社に対象を広げ実施しました。その結果、良好な職場環境と従業員の活力が維持され、高い「持続可能なエンゲージメント」であることが示されました。さらにエンゲージメントを高めるためにいくつか見受けられた課題を踏まえ、経営層と従業員の対話の促進や、プロフェッショナルを意識したキャリア形成施策などを推進しています。次回は2021年度に実施予定です。

感染症予防対策の強化

新型コロナウイルス感染症関連施策として、テレワークが普及するなか、「テレワークにおける働き方ハンドブック」を作成し、作業環境管理・作業管理・健康管理・安全対策について具体例を示し、全従業員に周知することで労働安全衛生の強化につなげています。また、感染拡大を防止するためにも各機能においてパンデミックに関するBCPを整備するとともに、出社率の制限や、マスク配布、パーテーション・検温器の設置、テレワーク環境の整備等を行いました。
感染症予防対策では、従業員が感染症予防の正しい知識を身につけて安心感と自信を持って仕事ができるようにeラーニングを実施し、新型コロナウイルス感染症対応についても社内ルールの徹底を図りました。また、国による風しんの追加的対策に協力し、クーポン配布対象者には抗体検査の実施率向上をめざして受検勧奨を行っています。

個人ブースの設置
デスクに設置した防疫用アクリル板

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